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第1回 「小学生とおこづかい」

 小学生の保護者の中には、「おこづかいのあげ方」に悩む方もいるでしょう。金融広報中央委員会の調査(2015年)によると、子どもの1ヶ月あたりのおこづかいの平均金額は小学生1、2年生で1,004円、3、4年生で864円、5、6年生で1,085 円だそうです。一方、高学年になっても特におこづかいを与えず、必要なものは親が買え与えるという家庭も意外に多いようです。


<おこづかいでお金の管理を学ぶ>

 おこづかいは子ども自身で使い道を決めるものですから、おこづかいをもらうことで、子どもはお金をどのように使えばよいか考えるようになり、自然に「やりくり」を学ぶようになります。中学生になると部活動等生活範囲も広がり、親からもらうお金を自分で管理する必要が出てきますので、小学生のうちから、おこづかいを通して「やりくり」を身につけておくことが望ましいといえます。


<おこづかいで、親が教えておくべきこと>

 おこづかいをあげる前に、子どもに教えておくべきことがあります。それは「お金はどのようにして家にはいってくるか」です。家にあるお金はお父さんやお母さんが働いた結果、手にした収入であることを教えましょう。お金を稼ぐことは簡単なことではないこと、家で使えるお金は限られていること、そして、お金は大事に使わなければならないということです。

 さらにもうひとつ、おこづかいの使い道で子どもに教えるべき重要なこと、それは、「子ども間でのおごり・おごられ、お金の貸し借り」はやってはいけないということです。「おごってあげる」「貸してあげる」ことは、友だちのためにしてあげる良い行為だと思い、おごった方は覚えている一方で、おごられた方や借りた方は簡単に忘れてしまうことがよくあるそうです。実際に子どもの間でトラブルになっているケースもあり、はっきり禁止として指導している小学校もありますが、親としてもぜひ、トラブルの元として子どもに教えておきましょう。


<お年玉のあつかい>

 おこづかいの意味は、本来もらった人が好きに使ってよいお金ですが、お年玉になると、おこづかいに比べて金額も多くなりますので、おこづかいと同じにしていいかという問題があります。できれば、小学生のうちは、お年玉の使い道は、親と一緒に考えて計画をたてるようにした方がよいでしょう。


<おこづかい帳のすすめ>

 おこづかいをあげるのであれば、「お金を管理する」ツール(道具)である「おこづかい帳」をつけるように勧めましょう。おこづかい帳をつけると、何にお金を使ったのか意識することで、自分のお金の使い方をふりかえるきっかけにもなり、結果的にお金を計画的に使うようになります。

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